ラカン派による反ルペン声明
フランス人の3割が来る大統領選でマリーヌ・ルペンに投票するにやぶさかでないとする調査結果を「ル・モンド」が公にしている現在、国民戦線の党首がかの国の政権を手中にする可能性がいよいよ否定できなくなってきた。
エコール・ドゥ・ラ・コーズ・フルーディエンヌ(E.C.F.)発行のウェッブ・ジャーナル Lacan quotidien (http://www.lacanquotidien.fr/blog/)もこのところ反ルペンのキャンペーンを張っていたが、13日付で反ルペン声明をだして分析家らに署名を呼びかけるにいたった。いわく、
「われわれの職業的実践の可能性が問われているのだ。法治国家のないところ、意見と出版の自由のないところ、開かれた社会の雰囲気と活力のないところには、その名にあたいする精神分析もない。それゆえわれわれは政治的行動を留保する態度から一歩をふみだし、憎悪の信奉者に対抗するわれわれの声明に署名することを同胞に呼びかけるものである」。
学派の重鎮ジェラール・ミレールは9日付の「ル・モンド」に「左派が左派に投票することはまだ許されるのか?」というタイトルの記事を寄せ、マリーヌ・ルペンの当選を阻むために左派がみずからの理念をかなぐり捨てて「もっとも有能な選挙官僚(有効なコマ)」たるマクロン支持に雪崩を打って立場を翻しつつあることに警鐘を鳴らしている。
いまの左派の立場をミレールふうに代弁すればこうなる。「メランションよ、身を引くべし。あなたは最高の候補なのだから」!
ルペンとマクロンの対決がトランプとヒラリーのそれの二番煎じに終わるという悪夢が現実のものとなりつつある現在、じぶんは世論調査会社に意見を左右されることを断固拒否し、最高の候補であるメランション(いわばフランスのバーニー・サンダース)に投票するとジェラール・ミレールは宣言する。
これにたいしおなじル・モンド紙上で兄でもあるジャック=アラン・ミレールが反論。いわく、
左派はベーシック・インカムや薬物自由化といった「阿片」をふりまいている。メランションの「不屈のフランス」は政党ではなくファンクラブだ。「前進」のマクロンとおなじ穴の狢だ。
第一回投票ではみずからの「夢」に投票し、決選投票では現実的にふるまうという biface な選択肢は、ふつうであれば「罪のない愉しみ」として許される。しかしこんかいにかぎっては「罪ふかい愉しみ」である。「なぜならば人類の敵がまぢかに攻め寄せているからだ」。
すでに50%の警官がルペンを支持しているという現実、予期しうる経済政策の失敗を考慮すれば、ハンガリーとポーランドについでフランスが法治国家でなくなる可能性を否定できない。
こんかいの選挙の争点はルペンを通すか阻むかのただ一点に集約されている。
政治家が左派も右派も幻想にふけっている現在、市民社会の諸セクターが立上がらなければならない……。
それがこんかいの声明であるというわけだ。
Lacan quotidien 630号~においては以下のような記事が読まれる。
アルマン・ザロズィクは、「権力」が「権威」をまとうのではなく、「権威」が「権力」を手にするという転倒した状況を指摘し、法の身分が根本的な変質を被る可能性を危惧している。
フィリップ・ドゥ・ジョルジュによれば、左派から右派にいたるまで「精神のルペン化」が蔓延している。メランションの極論しかり。フィヨンの陰謀説、司法批判(「アカの判事」)、メディア批判しかり。
カトリーヌ・ラザリュス=マテは、“現実という夢“のなかでひとはじぶんが目覚めていると夢みているというラカンの発言を引き、「知ることを欲しない」ことを促すルペン的言説からの覚醒を呼びかけている。
ギ・ブリオルは「国民戦線的言説」の「正常化」に撹乱されぬよう警告する。カロル・ドゥヴァンブルシアン=ラ・サニアも、ルペンがかぶる民主主義の仮面(démocrature)に注意を促す。
ナタリー・ジョルジュ=ランブリシュは、身体という「廃棄物と残存物」の「再処理化」によって、欲動の目標を最悪の事態に対抗することへと向けかえることを提唱する。ルペン的言説は郷愁に基づいており、「詩」すなわち未曾有の生産物を欠いている。
トランプとセラピストたち
2月21日付のロサンゼルス・タイムズにトランプ現象が精神医療におよぼす影響についての記事が出ている。
いわく「なぜセラピストたちはトランプについて語るのにかくも難儀するのか?」
記事によれば、トランプ現象によってトランプ支持者および非支持者のいずれにも心の病がふえている。
患者がかくも同じ理由でセラピストの門を叩くのは、9.11テロ以来のことであるという。
関係性人格障害や摂食障害に関係のなさそうな患者も、いちようにトランプのことを話題にする。
トランプ支持者はトランプに投票したという理由で周囲から孤立してしまっているだけでなく、外国人嫌悪、女性嫌悪(いっしゅの病気ないし狂気である)というレッテルを張られるのではないかという不安に苦しんでいる。
一方、性暴力の被害者である女性たちは、トランプの女性蔑視的な発言に怯えている。
トランプの発言がフラッシュバックを引き起こしたり、被害妄想よばわりされて被害の事実を打ち消されることへの不安を増大させている。
ミネソタ大学教授でセラピストのウィリアム・ドアーティは「トランプはアメリカのメンタルヘルスにとっての唯一の(unique)脅威である」とのマニフェストをウェッブ上にアップし、3800名以上のセラピストがこれに署名した。
トランプはセラピストが奨励しない態度が正常なものであるとの錯覚を流布している。個人的な恐怖や不安ゆえに他人を責めたりする態度や、健全な人間関係を阻害する超マチズモなどがそれである。
ドアーティは先月、「民主主義のための市民セラピスト」というグループを立ち上げた。
患者のみならずセラピストのほうも苦労を抱えている。
精神療法はほんらい私的な生活領域や私的な心理を扱ってきたために、このような「公的なストレス」は扱い慣れていない。
政治的な議論を度外視してトランプ現象を語れるのか? トランプにたいする立場がじぶんと異なる患者をどう治療すべきか? じぶんの政治的立場を治療に反映させてよいのか?
ことは逆転移、分析家の欲望にかかわっているわけだ。ヒラリー・ゴールシャーというビバリー・ヒルズの精神科医はいみじくも「トランプを裁くことへのセラピストの欲望」ということばをつかっている。
このデリケートな問題については専門家の意見も分かれている。
トランプ個人の人格にセラピストが判断を下してしまう危険もある。これは「ゴールドウォーター・ルール」という取り決めによってセラピストに禁じられている。
1964年の大統領選の際にバリー・ゴールドウォーターを千人以上のセラピストが候補として不適切な人格であると判断した「倫理的勇み足」によって精神医学そのものが信用を失ったことでこの取り決めができた。
セラピストたちは、Twitter や Facebook の閲覧をやめたり、負の感情をポジティブな方向に向けかえるといったことをアドヴァイスしている。
ラカン的真理とトランプ的真理
Lacan Quotidien n°610 (2016年11月17日) においてアリス・ドゥラリュが指摘しているように、トランプのことばは自己検閲を逃れ、侮辱や憎悪が言表行為のレベルにとどまることなく言表のレベルにダイレクトに現れている。
The art of deal(邦訳『トランプ自伝』)のなかでトニー・シュウォーツはトランプのこうした文体を「真実味のある誇張法」(hyperbole véridique)と名づけている。
トランプじしんが「プレイボーイ」のインタビューでこう語っている。「おれはなにが売れるか、ひとがなにをほしがっているかをしってるぜ。おれはそれを真実味のある誇張法とよんでいるんだ。つみのない誇張のことさ。で、これが商売のじつに有効なテクニックなんだ」。
大統領上級顧問におさまったスティーヴン・バノンを主幹とするブライバート・ニュースもこの文体を操っている。
ドゥラリュはこの文体を「反論を許容せぬ非対話的な(non-dialectique)宣告であり、議論の余地なき全体的なひとつの真実」とパラフレーズする。
これは mi-dire としてのラカン的 vérité とは異質なものである。
「真理をはっきりと口にするのをさまたげるのは検閲ではない。真理は禁じられたものではないのであって、行間においてのべられるのが真理の構造そのものなのだ」(ジャック=アラン・ミレール)。
トランプ的言説は憎悪から身を守るための「羞恥する能力」(ミレール)をふみにじる。
同じ号のロラン・デュポンによれば、トランプの勝利とは「羞恥の死の勝利」にほかならない。
ラカンとポスト・トゥルース
Lacan quotidien 627号(2月21日付)にナタリー・ジョデルが「非理性の時代」という記事を書いている。
ジョデルは二十一世紀をサンボリックな二元性が曖昧化している時代と捉える。そこではさまざまな境界、分離、差異が消滅し、区別不可能になっている。
post-truth の時代における真と偽の境界の揺らぎはそのひとつのあらわれである。
現実なるものが不連続的なサンボリックによってではなく連続的なイマジネールによって捉えられており、客観的な事実と憶測(opinion)とがみわけられなくなっている。
スティーヴン・コルバートの十年前の造語 truthinesse(véritude)が現実を支配するにいたった。
「私はそれが本当だと思う」という命題において置かれるウェイトが「思う」から「私は」に移行しているのだ。
現代は「非理性の時代」だ。そこでは無知が徳となり、真理は個人的な信の問題に帰される。
確実性はもはや知や推論(因果性)にもとづくことがなくなる。
もろもろの néo-réalités が消費者に供され、どれを選ぶもお望み次第。
そこで権力をふるうのは「欲動」であり、「身体」に由来する決定が優位に立つ。身体/精神の二元論のニューヴァージョンだ。
思考は身体に呑み込まれ、イマジネールな知覚(percept)が概念(concept)をおしつぶす。
そこでいう知覚とは神明裁判のように身体的な試練によってためされるそれだ。感覚(éprouve)という試練にかけられたものが証拠(preuve)となるのだ。
トランプの差別的発言について質問された大統領顧問ケリーアン・コンウェイはいみじくものたまわった。「大統領の口から出る言葉ではなく心でおもっていることをみつめるべきです……」。
即自的確証(gut-checking)がほかのあらゆる知の確証様式を凌駕するにいたる。
Laure Ducan は、妻にじぶんが狂人であると信じさせる『ガス燈』の夫にトランプをたとえている(Teen Vogue の記事「ドナルド・トランプとガス燈化するアメリカ」)。
フロイトが百年前に『文化における居心地のわるさ』で述べているように、文化は欲動の満足を放棄させることによる怨恨をうみだし、それは超自我的な法(「享楽せよ」)によってもくいとめることはできない。
ことは怨恨という「情動」にかかわっている。ポスト真実はイマジネールにではなく、「欲動」すなわちレエルにこそかかわっているのだ。
「ポスト真実は存在しない<他者>の娘である」。すなわちいっさいの権威、真理の保証人への不信が支配する。
知、科学、教育の機能が否定され、啓蒙主義以前への後退が起こっている。
プーチンは知覚のたえざる撹乱状態の創出をもくろむ「非線的情報戦争」(ウラジスラフ・スルコフ)によって「民主主義的平等主義とネオリベラル的な万事の均一化のおぞましいハイブリッド」を支えるだろう。
そのなかで身を持していくための唯一の指針は「利得」。
「幻想」としてのトランプ現象
e.c.f. 発行のウェッブ・ジャーナル Lacan quotidien 626号(2月20付)によれば、トランプ現象とはアメリカの「症状」ではなく「幻想」なのであるらしい。
ホルヘ・アレマンによると、トランプは一見すると資本主義の「ネオリベラル的危機」の症状のようにみえるが、じつはそうではない。
症状とは知における穴であり、解読すべきひとつの真理を象形文字のように含む。トランプはそのかぎりではない。
幻想は症状とはちがって個人横断的であり、いかなる破綻も、いかなる真理もふくまない。それはむしろ享楽の一様態の固着であって、アメリカのさまざまな社会的・政治的停滞はそこに収斂する。
問題は資本主義の危機でも、ネオリベラリズムの危機でも、グローバリゼーションの危機でもない。いまや決定的になろうとしているのは民主主義と資本主義の両立不可能性である。
幻想の定義は両立不可能な命題を両立させることである。トランプという「幻想」は民主主義と資本主義を両立させることにやくだっているというわけだ。
トランプのマチスモは「すべてではない」という女性の論理への憎悪のあらわれであり、その実態は完膚なき脱男性化であるという……。なるほど。
フロイトの書簡リスト(1908年)
Letters of Sigmund Freud (1908)
ABREVIATIONS A : Abraham Fer : Ferenzci J : Jung
01/01/1908 (F>J 58) (F>A 14)
02/01/1908 (J>F 59)
05/01/1908 (J>F 60)
08/01/1908 (A>F 15)
09/01/1908 (F>A 16)
14/01/1908(F>J 61)(F>Binswanger 1)
15/01/1908 (A>F 17)
18~20?/01/1908 (J>F 62)
18/01/1908 (Fer>F 1)
19/01/1908 (F>A 18)
22/01/1908 (J>F 63)
25/01/1908 (F>J 64) (J>F 65)
27/01/1908 (F>J 66)
29/01/1908 (A>F 19)
30/01/1908 (F>Fer 2)
31/01/1908 (F>J 67)
10/02/1908 (Fer>F 3)
11/02/1908 (F>Fer 4)
14/02/1908 (F>J 68)
15/02/1908 (J>F 69)
16/02/1908 (F>A 20)
17/02/1908 (F>J 70)
18/02/1908 (F>J 71)
20/02/1908 (J>F 72)
23/02/1908 (J>F 73) (A>F 21)
25/02/1908 (F>J 74)
01/03/1908 (F>A 22)
03/03/1908 (J>F 75)(F>J 76)
05/03/1908 (F>J 77)
08/03/1908 (A>F 23)
09/03/1908 (F>J 78)
11/03/1908 (J>F 79)
13/03/1908 (F>J 80)(F>A 24)
18/03/1908 (Fer>F 5)
25/03/1908 (F>Fer 6)
28/03/1908 (Fer>F 7)
30/03/1908 (F>Fer 8)
04/04/1908 (A>F 25)
11/04/1908 (J>F 81)
14/04/1908 (F>J 82)
18/04/1908 (J>F 83)
19/04/1908 (F>J 84)(F>A 26)
24/04/1908 (J>F 85)
30/04/1908 (J>F 86)(A>F 27)
03/05/1908 (F>J 87)(F>A 28)(F>Zweig)
04/05/1908 (J>F 88) (F>J 89)
06/05/1908 (F>J 90)
07/05/1908 (J>F 91)
09/05/1908 (F>A 29)(Fer>F 9)
10/05/1908 (F>J 92)(F>Fer 10)
11/05/1908 (A>F 30)
13/05/1908 (Jones>F 1)
14/05/1908 (J>F 93)
15/05/1908 (F>A 31)
19/05/1908 (F>J 94)(A>F 32)
25/05/1908 (J>F 95)
27/05/1908 (A>F 33)
29/05/1908 (F>J 96)(F>A 34)
01/06/1908 (J>F 97)
07/06/1908 (F>A 35)
11/06/1908 (A>F 36)
14/06/1908 (F>A 37)
19/06/1908 (J>F 98)
21/06/1908 (F>J 99)
23/06/1908 (Fer>F 11)
26/06/1908 (J>F 100)
27/06/1908 (Jones>F 2)
28/06/1908 (F>Fer 12)
30/06/1908 (F>J 101)
03/07/1908 (Fer>F 13)
09/07/1908 (A>F 38)
11/07/1908 (F>A 39)
12/07/1908 (J>F 102)
14/07/1908 (F>Fer 14)
16/07/1908 (A>F 40)
17/07/1908 (F>A 41)(Fer>F 15)
18/07/1908 (F>J 103)
20/07/1908 (F>A 42)
23/07/1908 (A>F 43)(F>A 44)
31/07/1908 (A>F 45)
03/08/1908 (Fer>F 16)
04/08/1908 (F>Fer 17)
05/08/1908 (F>J 104)
11/08/1908 (J>F 105)
13/08/1908 (F>J 106)
21/08/1908 (J>F 107)(A>F 46)
24/08/1908 (F>A 47)
29/08/1908 (A>F 48)
09/09/1908 (J>F 108)
23/09/1908 (F>J 109)
26/09/1908 (Jones>F 3)
29/09/1908 (F>A 49)
04/10/1908 (A>F 50)
07/10/1908 (F>Fer 18)
11/11/1908 (F>A 51)
12/10/1908 (Fer>F 19)
15/10/1908 (F>J 110)
21/10/1908 (J>F 111)
27/10/1908 (F>Fer 20)
08/11/1908 (F>J 112)(Jones>F 4)
10/11/1908 (A>F 52)
11/11/1908 (J>F 113)
12/11/1908 (F>J 114)(F>A 53)
20/11/1908 (F>Jones 5)
22/11/1908 (Fer>F 21)
23/11/1908 (A>F 54)
26/11/1908 (F>Fer 22)
27/11/1908 (J>F 115)
29/11/1908 (F>J 116)(Fer>F 23)
03/12/1908 (J>F 117)
10/12/1908 (Jones>F 6)(Fer>F 24)
11/12/1908 (F>J 118)(F>Fer 25)
14/12/1908 (F>A 55)
15/12/1908 (J>F 119)(Fer>F 26)
17/12/1908 (F>J 120)
18/12/1908 (A>F 56)
21/12/1908 (J>F 121)
26/12/1908 (F>J 122)(F>A 57)
30/12/1908 (F>J 123)
フロイトの書簡リスト(1906-1907年)
Letters of Sigmund Freud (1906-1907)
フロイトの交わした書簡のリストです。手元にある書簡集を元に作成してみました。家族宛の書簡は除外します。
書簡の内容についてはブログ freudiana 2.0 (http://criticon.blog.fc2.com/)をご覧ください。
ABREVIATIONS A : Abraham E : Eitingon J: Jung R : Rank
12/01/1906 (F>Klaus)
11/04/1906 (F>J 1)
08/05/1906 (F>Schnitzler)
05/10/1906 (J>F 2)
06/10/1906 (F>J 3)
23/10/1906 (J>F 4)
27/10/1906 (F>J 5)
19/11/1906 (F> Heller)
26/11/1906 (J>F 6)
04/12/1906 (J>F 7)
06/12/1906 (F>J 8)(E>F 1)
10/12/1906 (F>E 2)
29/12/1906 (J>F 9)
30/12/1906 (F>J 10)
01/01/1907 (F>J 11)
03/01/1907 (E>F 3)
07/01/1907 (F>E 4)
08/01/1907 (J>F 12)
13/01/1907 (F>J 13)
27/01/1907 (F>E 5)
20/02/1907 (J>F 14)
21/02/1907 (F>J 15)
26/02/1907 (J>F 16)
31/03/1907 (J>F 17)
07/04/1907 (F>J 18)
11/04/1907 (J>F 19)
14/04/1907 (F>J 20)
17/04/1907 (J>F 21)
14~21?/04/1907 (F>J 22)
21/04/1907 (F>J 23)
13/05/1907 (J>F 24)
23/05/1907 (F>J 25)
24/05/1907 (J>F 26)
26/05/1907 (F>J 27)
30/05/1907 (J>F 28)
04/06/1907 (J>F 29)
06/06/1907 (F>J 30)
12/06/1907 (J>F 31)
14/06/1907 (F>J 32)
21/06/1907 (F>R)
25/06/1907 (F>A 1)
28/06/1907 (J>F 33)
01/07/1907 (F>J 34)
05/07/1907 (F>A 2)
06/07/1907 (J>F 35)
10/07/1907 (F>J 36)
26/07/1907 (A>F 3)
09/08/1907 (A>F 4)
12/08/1907 (J>F 37)
18/08/1907 (F>J 38)
19/08/1907 (J>F 39)
27/08/1907 (F>J 40)
29/08/1907 (J>F 41)
02/09/1907 (F>J 42)
04/09/1907 (J>F 43)
11/09/1907 (J>F 44)
18/09/1907 (F>E 6)
19/09/1907 (F>J 45)
22/09/1907 (F>R)
25/09/1907 (J>F 46)
01/10/1907 (J>F 47)
06/10/1907 (A>F 5)
08/10/1907 (F>A 6)
10/10/1907 (J>F 48)
13/10/1907 (A>F 7)
21/10/1907 (F>A 8)
28/10/1907 (J>F 49)
31/10/1907 (A>F 9)
02/11/1907 (J>F 50)
08/11/1907 (J>F 51)
11/11/1907 (F>R)
15/11/1907 (F>J 52)
24/11/1907 (F>J 53)(A>F 10)
26/11/1907 (F>A 11)
30/11/1907 (J>F 54)
06/12/1907 (A>F 12)
08/12/1907 (F>J 55)
16/12/1907 (J>F 56)
21/12/1907 (F>J 57) (A>F 13)